テーマ44 部下の仕事への介入の仕方
■部下の仕事へ介入する時に
管理職者として踏まえておくべきこと
部下に仕事を任せるのが部下育成のためになるといって、
仕事を部下に丸投げして、実質的には、
部下を放置状態にしている管理職者の方がいます。
部下育成に関して、勉強不足といえます。
管理職者は、部下に仕事を任せるという
意味合いを正しく認識することが必要です。
部下の仕事に介入する時に管理職者として
踏まえておくべき基本的な事項としては、
下記の2項目が上げられます。
・部下の能力を伸ばす。
・部下の意欲を仕事に結びつける。
■仕事の内容と部下の能力を考えて、
部下の仕事への介入の仕方を事前に計画する
前回と同じ仕事を与える場合でも、
仕事の改善点や仕事の進め方など
部下の仕事への介入の仕方をその都度考えることが必要です。
介入の方法を考えるにあたっては、
まず、下記のようなことを把握します。
・作業スピードなどの部下の能力からみて
仕事の量は、大、中、小のいずれに該当するか。
・熟練度など部下の能力からみて仕事の質は
難しい、普通、簡単のいずれに該当するか。
・部下にとってはじめての仕事なのか、
過去に経験のある仕事なのか。
・会社としても部署としても初めての仕事で、
今後のお客様との取引を考えると
絶対に失敗は許されないなど、
会社としてその仕事はどのような位置づけの仕事なのか。
次に、下記のような介入方法を考えます。
・仕事の目的、全体像、お客様が期待している
品質の水準、お客様の意向、業務遂行上注意すべき点など、
仕事を与えるにあたって、最初に伝えるべきことは何か。
・仕事の進捗状況把握のための部下との打ち合わせの日時、頻度。
・打合せ時に提出してもらう書類。
・仕事が定時間内に終わらないときは、残業させるのか、
他のメンバーに応援を頼むのか。
・日々、どのような声掛けを行うか。
・この仕事を通して、部下のどのような面の能力を強化するのか。
・この仕事に対して、どのような取組姿勢を部下に期待するのか。
・仕事の進捗状況に応じて、どのタイミングで、
何をほめると部下のモチベーションは上がるのか。
■今、部下を成長させることができるのは上司である自分しかいない
部下は、よい仕事をしたいと思っております。
また、仕事を通して成長したいとも思っております。
このような部下の想いを実現できるのは、
上司である自分にしかできません。
上記に掲げた事項を事前に考え、準備をして、
部下の仕事に介入を行えば、
少々厳しい指導になったとしても、
仕事を通して、部下を成長させて上げたいという
上司としての温かい気持ちは、伝わります。
部下を成長させるためには、事前にしっかり準備をして、
実際に実践することが必要です。
実践することにより上司としての
自分の気持ちも部下に伝わります。
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